ハードウェア ウォレット TREZOR レビュー

コインチェックの騒動も各通貨の送金機能回復に伴って徐々に落ち着きつつある。残すところは匿名通貨3兄弟くらいなのかな。私はZCashをコインチェックに払い出していたので、まだ凍結された資産が残っている状態。事件当時、消滅したものと思って諦めていたから、今更ジタバタすることもなく気長に対応を待っている。コインチェックが匿名通貨の取り扱いをやめるなんて噂も気にならない訳ではないけど。その一方で、今回の壮大なヒヤリハットを忘るるべからずということで、ハードウェアウォレットの導入を検討していた。

ハードウェアウォレットの代表的な製品はTREZORとLedger Nano Sで、使い勝手の差はあるものの、機能面ではそれほど大きな違いはなさそう。最も気になるのはそれぞれの取り扱い通貨。全体で見ればLedger Nano Sの方が扱える通貨が多いようだけど、自分はnemでハーベストしてみたかったのでTREZORを選択した。コインチェック事件以降、ハードウェアウォレットの需要も伸びたようで、どこも在庫薄とのことだったが、TREZORについて言えば公式で普通に買うことが出来た。

公式の購入サイトもバックエンドはamazonぽいから、普通にamazonで買ってもいいような気もしちゃうけど、念のため公式で進める。DHLでの送料込みで115ユーロで買えるみたい。悩むのは複数個買うべきかどうか。送料それなりだしね。お得なマルチパックもある。しばらく悩んだ挙句、今回は1個だけ買うことにしました。保険的にもう1つ買うなら別の製品を買いたいし、しばらく時間をおけばまた新たな機能追加などもあるかもしれないし。という訳で、クレカ決済で1個だけ購入。仮想通貨に関わってから外貨での買い物が増えたなあ。

到着までしばらくかかると思いきや、数日後にはスマホに連絡が入る。配達予定日まで教えてくれて素晴らしい。個人輸入って、やきもきしながら1ヶ月くらい待つイメージだったから時代は変わったものだねえ。無事に届いたTREZORを早速開梱。まずは開けた形跡がないかをチェック。とんてもなく頑丈に封印されているので問題なさそう。そのパッケージをなるべくきれいに開けていくが、これがかなりの難易度。結局、途中で諦めてある程度は破るような形で、中身を取り出すことになった。

PCに繋げるとChromeにTREZOR Chrome Extentionをインストールさせられる。そして、ファームウェアのアップデート、PINコードの設定、リカバリーフレーズの記録と続く。アプリが起動するとBitcoinやZCashやNemのウォレットへアクセスできるようになる。Ethereumを選ぶとMyEtherWalletという別サイトに誘導されて、そちらでの操作となる。ZCashとかの直感的なインターフェースに比べると、MyEtherWalletとの連携はちょっとかったるい。わりと頻繁に、PINコードを求められるのがイマイチ。

受金用のアドレスを確認して、EthereumやZCashを送金してみる。しばらくすると、どちらも無事に届いていることが確認できる。コインチェックのウォレットが凍結されて、マイニング報酬の受け皿に困っていたので、早速ハードウェアウォレットに向けてしまう。ただ、一般的にはハードウェアウォレットで、頻繁に払い出されるマイニング報酬を受け取るのはよくないとされているので、おいおい見直そう。とりあえずはマイニングプールの払い出しペースを10倍くらいに変更して凌いでおこう。

ハードウェアウォレットは滅多に使うものではなく、その性質上ミスは許されないものだから、ユーザーインターフェースは直感的であることが強く求められる。BitcoinやZCashについては、そういう観点でまったく問題ないが、Ethereumが若干使いづらいのが悩ましい。これはTREZORではなく、Ethereumに起因する課題なのかもしれないけど。所詮、仮想通貨の世界はまだまだ安全性が低いので、ハードウェアウォレットを使っていても事故が起きる時には起きてしまうだろう。それでもそのときどきの最大の努力をして、有事の際に後悔しないで済むようにしておきたい。

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