MUA環境構築

先日、構築したMTA環境(postfix + cyrus-sasl + dovecot)に合わせて、MUA環境を構築する。要件としては、複数あるクライアントやメアドについて、どの環境からも透過的にアクセスできる事。また、クライアントのメーラ毎に振り分けを行うと、それぞれの振り分けが同期できない上に設定が面倒。なので複数メアドのメールを一箇所に集めて、振り分けはサーバ側で行い、IMAPでアクセスする事が理想。特にサーバ側のスパム受信で発生するエラーメールは削除、スパムそのものもスパムとしてマークする。おまけで、携帯メアドからきた場合は、個人携帯アドレスへ転送したりする。

複数メアドのメール受信はfetchmailで行い、集めたメールをprocmailで振り分ける。スパム判定はprocmailからspamassassinへ転送する形で実現する。spamassassinはベイジアン・フィルターでスパムの判定を行うが、学習用のサンプル的なスパムメールがなかったので、ネット上に落ちていたコンフィグ・ファイルを使用してスコアリングを行う。結果としては、かなり過剰なスパム判定になってしまった・・・。スパムメールは削除せずに専用ディレクトリに貯めているので、余力が出来たときに学習させる予定だが、なかなか後回しにしちゃって出来ないねw

上記ルールでユーザー・ディレクトリ上にメールが集まる。これをサーバ内で閲覧するときにはmuttを使用する。ターミナル上で使用できて、インターフェースもvi系コマンドで操作できるのが自分好み。軽く調べてみると、いろいろなパッチが準備されているようだが、今回は複数ディレクトリを行き来し易くなるサイドバーを追加する。使い慣れたメーラーの感覚で言うと、通常のmuttは2ペインでエクスプローラ部分みたいのがない。このパッチを適用するとサイドバーが追加されて、よくあるメーラのような3ペインの状態になる。更に、abookというターミナル上で動作するメールアドレス帳も、muttと連携できるのでオススメ。

ターミナル上でメールを閲覧する事の唯一の弱点が添付ファイル。殆どの場合、添付ファイルはWindows上で使用するので、結局Windowsクライアント側に転送する必要がある。この問題を解消するために、muttのディレクトリ体系をそのままでWindows上のメーラからもアクセス出来るようにしたい。結論から言うと、thunderbirdでIMAPを使用する事で実現できた。振り分けも全てサーバ側で実施済みなので、Windowsクライアントにthunderbirdをインストールするだけでmuttと同様の感覚でメールを閲覧する事が出来る。

以上の環境で、ほぼ当初の要件を達成するメール閲覧環境が完成した。以下、参考までに。

  • fetchmailのインストールと構築
  • procmailのインストールと構築
  • spamassassinのインストールと構築
  • muttのインストールと構築
  • abookのインストールと構築
  • thunderbird向け環境の構築

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