以前の記事で触れたことのある『フィニアスとファーブ』。CSのディズニーチャンネルで放送されている、一見子供向けのアニメなのだが、この番組が非常に面白い。話の流れは二面性があり、まず表の話はタイトル通りフィニアスとファーブを中心に進む。彼らはまだ小学生ながら、卓越した発想力と行動力で次々に新しい発明品を作っていく。発明品に限らず、裏庭にサーカスやビーチなどを作ってしまう事もある。そして彼らのお目付け役となるのが姉のキャンディスである。常に目を光らせていて彼らの問題行動を母親に報告しようとしている。
しかし、その問題行動の証拠となるものは、必ず直前に様々な偶然が重なって消失する。そして、彼女は母親にパニックガール扱いされるという、よくあるパターンのストーリーだ。フィニアスの友達もヒロインとガリ勉タイプ、それからガキ大将とセオリー通り。彼らが織り成す常軌を逸したはちゃめちゃドラマも普通に面白いのだが、更に話を盛り上げてくれるのが彼らのペットであるかものはしペリーだ。このペリーを中心とした話が冒頭で挙げた二面性の裏の話に相当する。キャンディスのくだりにおける偶然の証拠消失にも大きく関わる事になる。
かものはしのペリーは普段、無口でほぼ動かない静かなペットだが、実は世界を守る使命を受けていてエージェントPと呼ばれている。当然、主人公たちには見つからないように毎回悪と戦っている訳だ。彼の宿敵はドゥーフェンシュマーツ博士という悪の科学者だ。何をやるかと言えば意外と無害で、嫌いな弟に悪さしようとしたり、子供の頃のトラウマだった玩具を消滅しようとしたり。フィニアスたちが発明で大騒ぎしている裏で、この宿命の対決が進む。結局、博士の悪の発明品が暴走して、フィニアスたちの発明品を消失させてしまうのである。
このペリーがこっそり秘密基地へ向かい、ボスよりミッションを受けたり、使命を終えてフィニアスの元に戻るところなど、こまごまと笑いを誘うシーンがあり、非常に面白い。このストーリーの二面性が、フィニアスとファーブを楽しくしている一番のポイントだ。更に毎回ストーリーを彩るオリジナルの歌が挿入されていて、いつも異なる歌になっている。この歌も、ノリのいいものやふざけたものなど様々で、この番組を魅力的にしている。最近の視聴は一度見るだけの録って見ばかりだったが、この番組だけは既に視聴が3週目を迎えている(息子も大喜び)。