今シーズンはNBAもBリーグも自分にとっては、あまり予想通りではない結果だった。A東京の応援はしていたものの、怪我人続出のレギュラーシーズンからチャンピオンシップでの快進撃を想像することは出来なかった。ただ、トーナメントの組み合わせがすごく良かったんだよね。自地区2位よりワイルドカード枠の方が実はファイナル出易いような。まあ、東地区に3強が揃っているというBリーグの歪な構造に起因する問題なんだけど。NBAも西高東低なんて言われて久しいし、戦力の偏りばかりはいかんともしがたい。
それでもチャンピオンシップ1回戦の相手はA東京が苦手とするガードナー率いる新潟。クラッチタイムに強いベテラン五十嵐もいる。しかし、チャンピオンシップに向けてギアの上がったA東京はこれを快勝。続く琉球にも勢いそのまま勝利する。というか、いつの間にか3戦目もちゃんと試合するようになったんだね。そして、一発勝負のファイナルで千葉を退けて2連覇。素晴らしい。レギュラーシーズンでは調子のよかった千葉に相当苦しめられていたと思うんだけど、土壇場の強さはさすが。
そして、ウォリアーズのスリーピートがかかったNBAのプレーオフ。紆余曲折はあったものの予想通りにウォリアーズがファイナル進出。自分の予想としてはウォリアーズに土を付けられるとすれば、同じ攻撃型のロケッツくらいかと思っていたので、カンファレンス・セミファイナルでロケッツが敗れた時点でウォリアーズのファイナル進出は固いと踏んでいた。初戦ハーデンの3点に対するファールがきちんと吹かれていたらあるいは、とかロケッツが3位通過でカンファレンス・ファイナルで当たっていれば、とか悔やまれる。
一方のイースタンカンファレンスはラプターズが進出。正直レギュラーシーズンの印象では強豪チームに弱い印象があったので、シクサーズに勝利した時点で驚いた。しかも会場を割れんばかりの歓声に変えたレナードのブザービーターは本当に見事だった。さらに今年最も勢いに乗るアテトクンボを抑えてバックスにも勝利してファイナル進出。うーん、まったく予想していなかったよ。。。まあ、ガソルの加入とシアカムの急成長でペイント内をしっかり支配できてるのが勝因なんだろうね。
いよいよウォリアーズとラプターズのファイナルが始まる。怪我人の少なくないウォリアーズがそれに見合う苦戦を強いられるとは思っていたが、それでも大方の予想はレイカーズ以来のスリーピート達成だったのではないかと思う。しかし、ラプラーズはカンファレンスファイナルをスウィープで勝ち上がってきたウォリアーズを初戦で挫く。続く大事なホームでの2戦目を落としたものの、アウェイでまさかの2連勝。3戦目はお株を奪うような3点による攻勢。4戦目はレナードの強力なゲームコントロール。素晴らしかった。
窮地に立たされたウォリアーズは5戦目でデュラントを復帰させる。これが永劫に語られるかもしれない負の連鎖をもたらしてしまう。選手生命にも関わるアキレス腱断裂という負傷でデュラントを失ってしまう。とはいえ、そのデュラントの頑張りもあってこの試合は勝利。そして6戦目でトンプソンを左膝の禅師十字靭帯断裂で失う。孤軍奮闘となったカリーの猛追はすごかったが、起死回生を託された最後の3点がリングに嫌われ、一歩及ばず。ラプターズが初めてのチャンピオンとなった。
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今年もいろいろな名場面が生まれたが、個人的には最後のスリーポイントを外したカリーの表情が印象的だった。あらゆるクラッチシュートを沈めて名声をほしいままにしてきた彼はその得意の3点で逆転してオラクルアリーナに凱旋することを思い描いていただろう。しかし、結果は無情にもシュートミスに終わる。心のどこかで接戦は期待していたが、怪我人続出&カリーのシュートミスで終わるというのは寂しいものだった。来シーズン、怪我人のカバーも含めて、カリーの奮迅がすさまじいものになりそうな気がする。
シーズンが終わると、いよいよドラフト。今年は八村の指名も噂されていたので待ち遠しかった。結果は1巡目9位指名でウィザーズへ。デュラントやハーデンを育ててきたスコット・ブルックHCですよ。もう楽しみしかない。渡邊雄太もグリズリーズにいるし、馬場や比江島もNBAにトライするみたいだし、日本勢の躍進を今後も応援したい。まもなく行われるワールドカップはUSAのいるブロックになってしまったが、今の日本がどれだけ通用するのか、是非とも世界に示して欲しい。