生まれてこの方、ずっとredhat系のLinuxで生きてきたんだけど、最近のUbuntu攻勢は看過しえないものがある。以前も仮想環境をopenstack化する際にUbuntuへの移行を試みた。うちの場合、テレビ録画をLinuxに任せているため、QSVと呼ばれるCPUでのハードウェアエンコードが使える必要がある。16.04時代のUbuntuでは、どうしてもQSVを設定することが出来ずに移行を諦めた。あれから1年以上が経過してLTS版も18.04にバージョンアップ。Intel Media Server Studioも2018R1が出てきた。自分自身のハードウェアエンコードに対する知識も少しはましになったので、もう1度Ubuntuに挑戦してみる。
UbuntuにはDesktop版とServer版がある。具体的な差がどれくらいあるのかわからないけど、今回もServer版をインストールする。Ubuntuの公式からUbuntu Serverを辿ってISOをダウンロード。昔はいちいちメディアに焼いたりもしたけど、最近はUSBメモリに焼けばいいので楽ちん。Windows用のUNetbootinをダウンロード。そのまま起動できるので実行。ISOに先程ダウンロードしたubuntu-18.04.1-live-server-amd64.isoを指定。USBメモリを刺して、そのドライブを選択したら処理開始。思ったより時間がかかるけど、簡単にインストールメディアを用意できる。
今回、Ubuntuの検証に使うハードウェアはDeskmini 110。準備したUSBメモリを刺してBIOSを起動。Exitページ下部にboot overrideの欄があるので、USBメモリを選択してone time bootさせる。おそらく選択肢にはUEFIのUSBメモリもあると思うので間違えないように。しばらく待つとインストールウィザードが始まる。言語はEnglishで、IPアドレスを固定で指定して、DiskレイアウトをManualで設定したらインストールが始まる。ホスト名やらユーザー名を入力するバックグラウンドでコピーが行われる。ところが!!ここで下記のエラーが出て止まってしまった。
curtin command install
preparing for installation
configuring storage
running 'curtin block-meta simple'
curtin command block-meta
removing previous storage devices
ささっとぐぐってもすぐにわからなさそうなので、UEFIで起動してみたり、DHCPに変えてみたり、LVMに変えてみたりといろいろ試すも状況変わらず。トラブルシューティング云々の前にまずは成功パターンを1つは作っておきたい。Server版を諦めてDesktop版のインストールを試してみる。公式から今度はDesktop版のISOをダウンロードする。こういうときのダウンロードはやたら長く感じるんだよねえ。実際にServer版のときの倍くらいかかったような。待ちに待ったISOをUNetbootinでUSBメモリに焼き付ける。Deskmini 110にそのUSBメモリを刺してone time bootで起動する。
こちらも問題なくインストーラーが立ち上がる。こちらは日本語が使えるので、言語やキーマップは日本語を選択。パッケージの選択もシンプルなんだけど、グラフィックス関連のものもインストールしておく。ブラウザでの動作再生なんかに影響するので。Diskレイアウトはその他を選んで自由に設定する。うーん、こっちはネットワークの設定変えられないのか。地域を選んでホスト名とユーザーを設定したらインストールが始まる。おお、Desktop版だとエラーしないで処理が進むな。やっぱりUbuntuの問題と言うより、Server版のインストーラーの問題なのかな。
せっかくDesktop版のUbuntuを入れてみたので、実際にGUIを利用してみる。FirefoxもChromeも問題なく使えるし、大好きなSimplenoteも使える。Pintaという画像処理ソフトも使ってみたんだけど、実に便利。これ、一般作業なら全然Ubuntuで代替できてしまう。Firefoxを使ってマクロ処理なんかを組むことがあるんだけど、その程度だったらUbuntuで充分そう。マクロ処理のためだけに1台Windowsを確保するとかバカバカしいし。思った以上に使い勝手がよさそうなUbuntu Desktopに大変満足しました。次回はUbuntu利用の肝となるQSVハードウェアエンコードに挑戦します。